近畿令和鉄道旅 Chapter-9の解説


もうChapter-9!?まだ2日目なのに…
とはいえ、4日間なのでそろそろ半分なんですよね。
では解説。


●鳳14:58発 普通/東羽衣行(JR西日本225系 ヒネHF441)

今回最初に乗るのは、阪和線の支線にあたる、通称“羽衣線”です。
阪和線で最後まで103系が運転されていた区間ですね。


なぜ阪和線に支線が存在するか。それを紐解くキーワードは「浜寺海岸」
1929(昭和4)年 “羽衣線”は、大阪市天王寺方面から浜寺海岸への行楽輸送を目的に、阪和電気鉄道が開業させた路線です。しかし、羽衣線には強力なライバルがいました。


この踏切を通る、南海本線。こちらも大阪ミナミの繁華街・難波方面から浜寺海岸への輸送を担っていました。
両者とも、海水浴シーズンには大阪ミナミからの臨時列車を設定したり、浜寺海岸で熾烈な呼び込み合戦をするなど、競争を過熱させていきます。
そして“羽衣線東羽衣駅から南海本線羽衣駅へと移動する際に通過したこの踏切では、南海側がノロノロ運転を行って“開かずの踏切”にした…ともいわれています。

競争の歴史が刻まれたこの踏切ですが、南海本線の高架化に伴い、2016(平成28)年に下り線が高架化。上り線も2021(令和3)年に高架化されるため、消滅しつつあります。
それに先立ち、2020(令和2)年度内には、羽衣線南海本線が2階の歩行者用デッキで結ばれます。浜寺海岸も現在は埋め立てで消滅。競争の歴史は消えつつあるようです。


●羽衣15:16発 普通/なんば行(南海2000系 2042F)

南海本線羽衣駅は、住宅地・高師浜までの短い路線「高師浜線」との乗換駅。
ここから住吉大社駅まで移動します。
やってきたのは南海2000系。Chapter-6で登場した、高野線山岳区間・普通電車のエースです。運用変更に伴い高野線で余剰となった一部の編成が、南海本線で「2扉車」と先頭に表記したうえで運転されるようになっています。


堺駅で特急などの待避。この駅では緩急接続がほぼ終日行われています。


住吉大社 15:41着

住吉大社駅に到着。すぐ近くにある「住吉鳥居前停留場」から出る阪堺電車が、6つめのチェックポイントになります。Chapter-9にしてまだ6つか…

住吉鳥居前停留場付近では、改元直後ならではの風景が数多く見られます。ぜひ動画でお確かめください。

ちなみに、画面上の路線解説では運行系統上のものでご紹介していますが、届出上は我孫子道浜寺駅前 間も阪堺線です。しかし、この区間から恵美須町方面に向かう電車は2013(平成25)年に廃止されました。


住吉鳥居前16:07発 天王寺駅前行(阪堺モ603)

では乗車。車内混雑のため、移動中の映像はほんっとに動画で使っているのぐらいしか撮れていません…

ただ、併用軌道区間あべのハルカスが見えたのは個人的には最高でした。


天王寺16:33発 千里中央行(Osaka Metro21系 21607F)
御堂筋線は3日目にも乗る機会があるのでここは短めに。
混んでいましたが前面展望は撮れましたね…(動画でお確かめください)。



淀屋橋17:10発 特急出町柳行(京阪3000系 3003F)

大阪市役所の最寄り駅・淀屋橋からは京阪特急。今回は3000系「コンフォートサルーン」です。
その前の17:00発が8000系だったんですが、混んでいたので1本見送りました。


4番線から出発した特急は、平日の朝と夕方しか使われない1番線を通過します。1番線と4番線は縦列停車する特殊な形がとられています。
淀屋橋天満橋は地下を走行。天満橋中之島線と合流し京橋へと向かいます。


●京橋17:17着

今回はここまで。ではまた次回。